5/30① 名古屋城外堀①(東側)
名古屋城本丸は「3つのお堀」に囲まれていて、
「内堀・中堀・外堀」というのが本来ふさわしいとぼくは思っていますが、
最近では「内堀・外堀(水堀・空堀)・三之丸外堀」と表現されるようになってきています。
そして観光などで行くと外堀から名古屋城に入るためそこがいちばん外側の部分と思う人がほとんどで、三の丸の官庁街の外側にある「三之丸外堀」は地理的にもその存在を知らない人も多いようです。
◯が「天守閣」で、赤色が本丸を囲む「内堀」、
水色が「外堀(水堀)」、緑色が「外堀(空堀)」、
青色が「三之丸外堀」、黄色が「土塁」(土塁跡)、紫色は「堀川」。
●は「門」があった場所。①は地下鉄市役所駅、②はホテルナゴヤキャッスル。

(注①:書き込まれた色の線はおおまかで厳密ではありません)
(注②:水掘は外堀の西と北側のみで、あとはすべて空堀です)
そんなわけで、今日は「三之丸外堀」を探訪。
まずは「三之丸」がどんなところかと言うと、江戸時代に尾張藩(尾張徳川家)の藩士の武家屋敷があった地でここまでが「城内」とされていました。現在では名古屋市役所・愛知県庁・愛知県警察本部・名古屋高等裁判所・名古屋国税局・東海財務局・国立病院機構名古屋・愛知県と名古屋市の公館などの官公庁、そして中日新聞本社やKKRホテルなどもあります。
第1回は「東側」、下の画像のピンクの太線のところを北から南へ歩きます。

東側の北の端からスタート。
三之丸外堀とその内側の土塁も
国の特別史跡のため現在でも残っています。ただそのため手を加えることが出来ず整備が行き届かず草木が多い茂っています。
熱田台地の北端のヘリにあたる場所。画像左側が三之丸外堀の始まり、右側へは土塁と崖が続き途中からコンクリート壁や道路となっていますが、段差は二の丸まで続いています。この手前に「瀬戸線土居下駅」の跡があり、外堀の中へと線路が続いていた痕跡が残っています。

堀に沿った坂道を上って行くと、堀の底がだんだん深く見えるようになります。

4分ほど歩くと「瀬戸線東大手駅」があり、この駅も昔は堀にあったそうです。
堀を挟んだ向こう側を見ると高い土塁が築かれているのが分かります。
その向こうに立つビルは「名古屋法務合同庁舎」(名古屋地方検察庁など)、 400年前のお堀と土塁に守られているという形になるんですね。

「清水橋」という同じ名前の橋が3本かかっているところ。お堀がずっと先まで真っすぐ続いているのも分かります。
三之丸への五か所の門の一つ「東大手門」があった場所で、現在でも東側からの道路(出来町通)はここだけ。

「東大手門(東御門)跡」。威圧的な石垣が残っています。

南側の清水橋。高く立派な石垣があり付近には虎口となっていた名残もあります。
画像奥に見えるのは「名古屋市役所本庁舎」の時計塔。

東外堀町の鰻の名店「木屋」へ。
(TVでよく紹介されてるお店で、最近では橋本環奈さんが来たそうです)

建物は外堀を背にしていて店内から望むことが出来ます。
(土塁の向こうには愛知県知事の公舎があります)

「うな丼」(5切)と肝吸い。じっくり美味しくいただきました。でぇりゃあうみゃー。

三之丸外堀の東南の角に当たるところ。
90度に曲がっていて、このカーブを瀬戸電が時速20kmほどで走っていたそうです。
(NHK「ブラタモリ」でも取り上げられていました)

第2回へつづく。
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