7/17 伊吹風露
2年ぶりの伊吹山登山。
1998年からほぼ毎年1回は登りに来ていたのに、昨年は5月に膝を痛めて来られませんでした。
名古屋を6:00に出て、いつもの駐車場に車を止めて登山靴に履き替えて、三之宮神社の横の登山ゲートを7:00に出発。ゲートの表記などが新しくなっていました。

日本百名山の伊吹山の標高は1,377m。
表登山道の登山口の標高が220mなので標高差は1,157m。距離は往復約12Km、時間は往復約6時間(登り3時間30分・下り2時間30分)。
8:05 三合目の少し手前の所。伊吹山の南斜面が見えて来ました。

「ヤコビマイマイ」。伊吹山の固有種のカタツムリ。
石灰岩の山であることもあり、国内でも有数の陸貝の重要な生息地で、80種類以上も確認されているとのこと。その中でもヤコビマイマイは生息域がとても狭く、環境の悪化で絶滅危惧種となっています。

五合目から少し登ったところで振り返ると、眼前には琵琶湖が広がり、長浜城もなんとなく見えました。

「キバナノレンリソウ」(黄花の連理草)。
本来海外の花で、安土桃山時代に伊吹山にあったとされる織田信長の薬草園に、宣教師がヨーロッパから持ち込んだ薬草に紛れて種が入って来たものと考えられています。

「イブキトラノオ」(伊吹虎の尾)。
伊吹山を代表する花の一つ。伊吹山で発見され「イブキ」と名のついた虎の尾。

9:55 「一等三角点」のある場所に到着。
平日で天気もイマイチで、コロナウイルスの関係もあるためか、他の登山者はほとんどいませんでした。

頂上にある売店でいつもの「伊吹そば」。
山くらげ・きゃら蕗・ぜんまい水煮・山菜ミックス・菜の花・しいたけ丸煮・わさび菜・ねぎ、山菜系がたっぷり。
そばを麺状にしていわゆる「日本そば」として食べ始めたのは伊吹山麓周辺の地域とされています。

10:30 下山開始。
「イブキフウロ」(伊吹風露)。伊吹山の固有種。
ふつうのフウロは丸いけれど、イブキフウロは先が分かれているんですよね。

「シモツケ」(下野)。
このピンクと赤のバランスがいい感じですよね。

「ウグイス」(鶯)。
ウグイスは決して人に姿を見せず「ホーホケキョ」とさえずるものだけれど、自然のとまり木みたいなところに停まって鳴いていました。長年登山をしているけれど実際にさえずっている姿を見るのは初めてでした。

11:00 遊歩道を離れ表登山道への下り口の所。
ここへ来るとWTさんとテレマークスキーで滑降したことを思い出します。

11:50 三合目の保護されているお花畑の「ユウスゲ」(夕菅)。
夕方に開き翌午前中にはしぼむ花ですが、この時間でも咲いていました。

「オオバギボウシ」(大葉擬宝珠)。
以前は山のあちこちで見られましたが、シカの食害に遭い、今は保護柵で囲まれた場所でしか見られません。

野生植物を大切に「採らない!折らない!踏み込まない!」
13:10 雨のため何度か滑って転びましたが大きなダメージはなく、登山口へと戻ってきました。頂上遊歩道散策と休憩時間を入れてちょうど6時間ほど。
